muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

あかり展 ほか11の展覧会

北斎展の看板

 都内を廻り、いろいろ展覧会を見てきた。今日は久しぶりに美術館巡りをしたと思う。以下、見てきた順。
(1)ムンク展(国立西洋美術館)
(2)フィラデルフィア美術館展(東京都美術館)
(3)東京藝術大学大学院美術研究科博士審査展(東京芸術大学大学美術館)
(4)東京藝術大学退任記念 益子義弘展―住景―(同上・陳列館)
(5)中国国家博物館収蔵記念 婁正綱(ろうせいこう)の世界〜心ときょうの言葉〜(上野の森美術館)
(6)日本芸術院所蔵作品展 水のある景色(日本芸術院会館)
(7)あかり/光/アート展(松下電工 汐留ミュージアム)
(8)江戸東京博物館15周年記念 特別展 北斎 ヨーロッパを魅了した江戸の絵師(江戸東京博物館)
(9)不白没後二百年記念「川上不白と江戸千家」展〜花ひらく茶の湯の妙道〜(同上)
(10)フェルメール《牛乳を注ぐ女》とオランダ風俗画展(国立新美術館)
(11)「鳥獣戯画がやってきた!」展(後期)(サントリー美術館)
 初めて行ったものと、感想があるもののみ記します。なお、今日は朝、鴻巣始発の電車で座って行こうと思ったら、蕨(わらび)駅で飛び込み自殺があってダイヤが乱れ、予定を早めて8:26の高崎線に乗ったものの、いつもなら55分くらいで着く上野が1時間20分もかかってしまった。自殺する人にもいろいろ事情があるだろうが、それによって迷惑を被る人(今日は5万人以上に影響があったそうだ)大勢にもそれぞれの事情があるので、(飛び込み自殺には)まったく同情しない。
●フィラデルフィア美術館展
 今月24日までの開催なので混んでいるかと思ったら、結構空いていた。感想は以前記してあるので割愛。(京都で見た分も含めたら)今回で4回目くらい? さすがに見納めだな。
●芸大博士審査展
 入場無料。ある意味この日一番期待して行った展覧会。(?)芸術分野の、最も"尖った"領域にある。
 日本画、油画、工芸、文化財修復など多様なジャンルの博士課程学生の作品発表。博士論文も置かれていた。(自由に読める。)
 漆芸の作品がとても印象に残った。鹿をモチーフにした作品で、角の表現が迫力あった。
 ほかにも、野外展示(見てないけど)や、美術館の吹き抜けを利用した「幡」の作品など。
 美術館内で、何かの審査なのか、スクリーンを利用して(多分)その学生が講演というか発表しているところにも出くわした。
●益子義弘展
 会場に入ったらいきなり大勢の人が。何かと思ったら、益子先生が作品を前に解説しているのであった。
 それを聞いている時間はなかったけれど、世界各地の住宅の模型などが置かれていた。いろんなタイプの居住があった。
●婁正綱
 中国人女流書道家、画家。幼少時より国家教育を受けている。
 展示は、(日本語で書かれた)「きょうの言葉」(産経新聞連載で、古今東西の名言を書にしたためる)や、油絵、財界人の好きな一言を書にしたもの、の展示。
 「きょうの言葉」は「和をもって貴しとなす」などの言葉。字を判別できるものもあり、なんだかよくわからないのもあり・・・。こういうのが書の芸術なのね。
 油絵は抽象画風のもの。正直にあまりいただけなかった。
 この人、そんなにすごい人なのかなぁ・・・。ちなみに今日が会期初日。
●水のある景色
 通りがかりで。こちらも無料。「水」にあまり関係ない作品もあったけど・・・。日本画や彫刻などを展示。あまり印象に残ってない・・・。
●あかり展
 古い時代から現代までの「照明(器具)」の展覧会。もはや恒例となった、エントランスでの関連映像展示を見てから入場する。(この映像は無料で見れます。)
 いろいろなランプなどがあった。和室をしつらえて、昔の明かりで照らすスペースなど、工夫が凝らされていた。
 そして、現代アートの明かりとして、宮島達男の作品に対面。無論、デジタルカウンターによるものである。大小2つのカウンターがあり(それぞれかなりの大きさ)、数字が変化していくが、0(ゼロ)は点灯しない。宮島達男が見られてよかった。
●北斎
 北斎の展覧会、結構行ってるが、今回は「富岳三十六景」もあるものの、肉筆画を特集していた。
 最初に、北斎工房(北斎も描いている)の絵が続く。妙に写実的で、北斎って感じがあまりしなかった・・・。
 富岳三十六景は相変わらずすばらしい。(これで客寄せしているのだろう。)切手になっているものもあり、見応えがあった。有名な波の向こうに富士に見える絵、あちこちで見たなぁ・・・。
 北斎漫画など、冊子になっている作品もたくさん展示。描写が細かくてすごい。
 作品のほとんど1点1点に、それなりの長さの解説文が付いているので、それを読むだけで一苦労である。(音声ガイドはまた別個に売られている。30点以上もガイドがあるようだ。)
●川上不白
 常設展の中にある企画展。当時の皇族などもこの人に茶道を習ったようだ。
 入口で、現在の不白の流れをくむ家元が、「もはや皆様もご存じのように不白は〜」とメッセージをつづっていたが、この人のこと(不白)を初めて知る人も多いのではないか。僕もそうだし。
 茶人ということで、茶道具や書が多数展示。茶碗は味わい深いものが多かった。竹の匙(さじ)も味わいがある。
●鳥獣戯画
 会期終了間近ということで、平日にもかかわらず長蛇の列。入場まで20分待たされた。時間を計って、ブロックごとに入場。
 後期展につき、展示替えがあるということで今回2回目の来場となった。(正直どこがどう変わったかわからなかったが・・・。)会場内は大混雑で、最初にある国宝の鳥獣戯画絵巻は遠目にちょろっとしか見られなかった。時折、列の切れているところがあったので、すかさずそこに入ってじっくり見たり。
 サントリー美術館を出たのが15:30くらいで、もうちょっとほかの美術館(損保ジャパンとか、三井記念とか)も行こうと思えば行けたが、母の、「今日はニンニク焼きをするから早く帰ってらっしゃい」の電話で、ここまでで美術館巡りを終えて帰宅した。足も疲れちゃったし・・・。