muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

万華鏡の視覚、まぼろしの薩摩切子 ほか4つの美術館

蜘蛛のようだ・・・

 六本木の4つの美術館を廻り、いろいろ展覧会を見てきた。1人で行動。以下、見てきた順。
(1)ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち(国立新美術館)
(2)アーティスト・ファイル2009―現代の作家たち(同上)
(3)一瞬のきらめき まぼろしの薩摩切子(サントリー美術館)
(4)U-Tsu-Wa/うつわ― ルーシー・リィー、ジェニファー・リー、エルンスト・ガンペール(21_21 DESIGN SIGHT)
(5)「万華鏡の視覚:ティッセン・ボルネミッサ現代美術財団コレクションより」(森美術館)
 初めて行ったものに限り感想を記します。
●薩摩切子
 ガラス細工(器)だし、きれいなだけなんじゃ・・・と、あまり期待していなかった展覧会だが、いい意味で裏切られた。
 薩摩切子(きりこ)は、幕末に花開き、明治初期には廃れてしまう、なんともはかないガラス工芸。カットの確かさ、紅や藍色の美しさに、思わず目を見張った。
 ここでも「篤姫所用」の薩摩切子があった。本当に国民的アイドル(?)だなぁ。また、篤姫の婚礼道具の、薩摩切子による雛道具は、小さな器や道具に丁寧な仕上げがこれでもかと施され、あまりにも見事だった。解説パネルにも、「薩摩藩の威信をかけて製作」とあった。雛道具のかわいらしさというよりは、「凄味」を感じた。
 音声ガイドを利用。内容は普通だった。帰宅したらあらかた解説内容を忘れてしまう体たらく・・・。
●万華鏡の視覚
 六本木ヒルズの美術館。今日本で一番「尖っている」ところだと思う。まさにアートの発信基地。MOTより先鋭的に思える。
 今回は「ティッセン・ボルネミッサ現代美術財団」のコレクションからいろいろ出ていた。
 でも、尖りすぎて、「これのどこが・・・」みたいな印象もちょっとあったのも事実。ほとんどの作品に音声ガイド(無料)とパネルで解説があるのだが、解説される内容がなんか、頭でっかちな感じにも映った。
 でも、現代アートは面白い。この展覧会のご挨拶にも「現代においてアートは、絵画でも彫刻でもなく・・・」と書かれていたが、まさに自由に、闊達に作品が制作されていた。
 MOTで見かけた「門」という水色の薄い布でできた作品があった。MOTのは、随分大きかったが、今回の出品作はそれよりかなり小さかった。MOTでの「門」は撮影可だったので、このブログにも写真がULされていたと思います。
 今日は、国立新美術館から森美術館まで、すべて徒歩で移動。展覧会でも結構歩くのですっかり疲れてしまった。21_21 DESIGN SIGHTの前はちょっとした公園のようになっているので、そこのベンチでしばし休んだ。犬の散歩をしている人が結構いて、とてもうらやましかった。(犬を飼っているだけで羨望なのに、「六本木」で散歩しちゃうんだから・・・。まさにこの辺に住んでいるんだろうなぁ。)
 今日の写真は、六本木ヒルズの前にあった、まるで蜘蛛のようなオブジェ。写っている人の大きさと比べても、いかにこの作品が大きいかわかると思う。アート作品、なんだろうか・・・?