muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

オフィスプロジェクトM公演 「夕空はれて」

夕空はれて

 中野スタジオあくとれにて、世の中と演劇するオフィスプロジェクトM公演「夕空はれて−よくかきくうきゃく−」の舞台を観てきた。(作:別役実、演出・出演:丸尾聡)初日のソワレを拝見。
 演劇界では超有名な人の脚本、でも小屋はあくとれ・・・期待半分、怖さ半分で劇場に足を運んだ。
 自分の中では、別役作の「マッチ売りの少女」が新国立劇場で演じられたことがある、というのが頭にあって、今回の舞台を観ても、「もっと大きな会場でやればいいのではないか・・・?」などと思ってしまった。この判断が正しいかどうかは、分からない。
 物語は、不条理劇とでも言うのかなぁ、若干「言葉遊び」みたいな脚本にも思えた。前半はトラ、クマ、ライオンに「噛まれる」「噛まれたくない」の2本立てで進み、後半は、袋の中の男を軸に、「刺す」「刺される」の2本立てで進む。
 初日とは言え、マチネをこなしているだけあって、演技はこなれているし、そのトーンが統一取れていることに感心した。役者たち全員で1つの物語を紡いでいる感じ。アンサンブルも悪くなかった。
 ただ・・・いろんな芝居を普段観ていて、時折感じる、「これって、演劇的には価値が高いんだろうけど、僕にはあまり面白くないなぁ・・・」というのに当てはまってしまったところが何とも。常に緊張感漂う、退屈とまでは行かないんだけどね。
 舞台セットに、風見鶏があって象徴的。(時々くるくると回る。)
 演技全体と、小屋の大きさという点で、色々考えさせられた舞台だった。
 公演は31日まで。今日の写真は、日光東照宮から「眠り猫」(国宝)。(本文には関係ありません。)
●世の中と演劇するオフィスプロジェクトM・・・http://promstage.com/www/shino_zhongto_yan_jusuruofisupurojekutoM/Home.html