muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

B→C 山澤慧 (チェロ) (東京オペラシティリサイタルホール)

 2020年2月18日、東京オペラシティリサイタルホールにて、「B→C 山澤慧」無伴奏チェロのコンサートを聴いてきました。「B→C」は、「バッハからコンテンポラリーへ」、「山澤慧」は、「やまざわけい」です。(若いイケメンのチェリストでした。現在、藝大フィルハーモニア管弦楽団首席チェロ奏者。)

 6曲の新作邦人作品(すべて世界初演)と、J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲(第1番~第6番の、それぞれ抜粋)を並列に並べる、大変意欲的なプログラムでした。アンコールを入れると、2時間超の長丁場でしたが、見事に弾ききっていました。

 僕は、コンサートの冒頭で演奏された、久保哲朗くんの作品を目当てに、足を運びました。久保くんは、かつての僕のお弟子さんです。彼は現在、イタリア留学中でしたので、会場には見えませんでしたが、大変立派な作品でした。精密でガラス細工のような、繊細な印象を持ちました。彼のFaceBookで、楽譜の一部も拝見しましたが、非常に書き込まれた、緻密なスコアでした。

 ほかの方々による5作品も、それぞれ個性的で印象に残りました。僕の創作意欲も、大いに刺激されました。

 「新作」→(会場からの拍手なしで)→「バッハ作品」の演奏でしたが(6曲すべて)、最先端の現代音楽とバッハは非常に親和性が高かったです。まるで違和感がない。驚くことではありませんが、なるほど再発見でした。

 今日は僕の父と訪れ、久保くんのお母さまにご挨拶しました。会場は年齢層高めの、男性比率が高かったように思います。チケット完売で、会場の熱気もすごかったです。

 終演後にロビーで、一部の作品のスコアを拝見しました。それぞれよかったです。興味深く拝見しました。

♪空間における連続性の唯一の形態(久保哲朗)
♪無伴奏チェロ組曲第1番より プレリュード、アルマンド、メヌエット、ジグ
♪ラス・メニーナスによる(向井航)
♪無伴奏チェロ組曲第3番より プレリュード、ブレ、ジグ
♪踊りたい気分(高橋宏治)
♪無伴奏チェロ組曲第5番より プレリュード、サラバンド、ジグ
♪独奏チェロのための「6匹のカエルと独り」(茂木宏文)
♪無伴奏チェロ組曲第2番より プレリュード、クランと、メヌエット、ジグ
♪RUSH TO THE PAST!(平川加恵)
♪無伴奏チェロ組曲第4番より プレリュード、サラバンド、ジグ
♪カデンツ/アンバランスとレトリックのためのエチュード(板東祐大)
♪無伴奏チェロ組曲第6番より プレリュード、ガヴォット、ジグ
(アンコール)
♪無伴奏チェロ組曲第1番より サラバンド
(無伴奏チェロ組曲は、すべてJ.S.バッハ作曲。)

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B→C 山澤慧(チェロ)