竜星群公演「死の詩(うた)」
昨日のことになるが、下北沢のOFFOFFシアターにて、竜星群第11回公演「死の詩(うた)」初日を観てきた。(作・ドラゴン謙司マグマ、竜星群 演出・出演 ドラゴン謙司マグマ)
舞台には牢屋の鉄格子。かたわらには面会所のセット。10くらいのオムニバスによる、刑務所を舞台にしたお話で、各話ごとの関連性は稀薄である。ほとんどの話は鉄格子の向こうで進行する。
「笑いと死」をモチーフにしたということで、笑える箇所も結構あるし、人が死ぬシーンも出てくる。(あまり重要な「死」ではないように思えたが。)
オムニバスなのだが、面白い話とそうでない話の差が結構激しかった。「雑談クラブ」という、台本があるんだかないんだかわからないようなエピソードは、会場の客には受けていたが僕の笑いのツボにははまらなかった。
個人的に一番面白かったのは、ドリカムの歌(だと思う)に乗せて、男二人がマイムをするもの。役者の所作は流れてくるドリカムの歌詞にシンクロしていて、もちろん原曲は男女の愛を歌ったものなのだが、それが「男同士」の愛に変貌してしまっているのでなんだかとても可笑しかった。
また、「一人女子十二楽坊」では、女子十二楽坊の曲に合わせて、なんとも妙な振り付けで男が一人踊る。ただそれだけなのだが振り付けが妙におかしく何度も笑ってしまった。(誰が振り付けたんだろう・・・。)
脚本も結構センスがよく、同じセリフをシチュエーションが違って同時に芝居している二人の役者が口ずさんだりして、はっとさせられた。
演技も手堅かった。
1時間半は結構あっという間にたってしまったのだが、舞台全体を通して観た印象としては、もうちょっとなにかこう、突き抜けるものがあってもよかったと思う。
公演は9日まで。千秋楽まで頑張ってください!
●竜星群のサイト・・・http://www.ryu-seigun.com/