中村うさぎ「穴があったら、落っこちたい!」
先日のことだが、中村うさぎ著「穴があったら、落っこちたい!」(角川書店)を読了。
著者はブランドショッピング狂、借金女王、ホスト狂い、プチ整形などで話題を集めている人物である。その波瀾万丈な人生が面白くて、結構著書も買ったし、週刊文春の連載は毎週(立ち読みで)読んでいる。
で、この本だが、前半は「うさぎの「はじめて」物語」で、著者のいろいろなデビュー体験を披露している。こちらは普通である。
後半では「うさぎ道、けもの道」として、昭和〜平成のいろんな猟奇事件とそれにまつわる著者の思い、思い出を書いている。こちらはなかなか読ませてくれる。
著者が「東電OL事件」に執着していることは以前から知っていたが、この本ではかなり執拗にページを割いている。被害者の名前を「○さん」(イニシャル)とせず、ただ単に「東電OL」としているのはもはやそれが「記号」だからだそうだ。これには頷かされた。
ほかにも「吉展ちゃん事件」「パリ人肉事件(佐川氏)」などについて書かれている。
著者は「無限回廊」というサイトを参考にしたそうである。(ほかにもいくつか参考サイトがあったようだが失念。)
ちなみに、前借りした印税のために書き下ろした「書き下ろし文庫」だそう。
当ブログでは2005/02/21にも中村うさぎの別の著書の感想を書き記しています。
●無限回廊のサイト・・・http://www.alpha-net.ne.jp/users2/knight9/m.htm