muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

オルセー美術館展、異邦人(エトランジェ)たちのパリ、ほか

オルセー美術館展の看板

 上野、竹橋、乃木坂と廻り、いろいろ美術展、博物館を見てきた。以下、見てきた順。
(1)オルセー美術館展 19世紀 芸術家たちの楽園(東京都美術館)
(2)平成18年度 第55回 東京芸術大学 美術学部・大学院研究科 卒業・修了作品展(東京都美術館、東京芸術大学大学美術館ほか)
(3)悠久の美 - 中国国家博物館名品展(東京国立博物館)
(4)マーオリ - 楽園の神々(同上)
(5)都路華香(つじかこう)展(東京国立近代美術館)
(6)柳宗理(やなぎそうり)生活のなかのデザイン(同上)
(7)漆芸界の巨匠 人間国宝 松田権六の世界(東京国立近代美術館工芸館)
(8)異邦人(エトランジェ)たちのパリ 1900−2005 ポンピドー・センター所蔵作品展(国立新美術館)
(9)黒川紀章展 ― 機械の時代から生命の時代へ(同上)
(10)20世紀美術探検―アーティストたちの三つの冒険物語―(同上)
 初めて見たものに限って感想を記します。
●オルセー美術館展
 「また都美術館の客寄せパンダに騙された!」〜見る前に用意していた一文だったが、今回はそれほどひどくはなかった。
 入っていきなりベルト・モリゾの「ゆりかご」である。それに続くモネ・・・期待は高まった。「ルーアン大聖堂」もあったし(かなり見とれてしまった)、なかなか名品揃いの展覧会であった。(「まったく知らない作家」の作品も少なくなかったが・・・。)
 今日の写真のゴッホの絵もよかった。
 オルセー美術館って、1986年開館だそうだけど、じゃぁこれらの名品はそれまではどこに所蔵されていたのだろう・・・。
 朝一に行ったわりにはかなり混んでいて、会場を出る頃には、入場を待つ長い列ができていた。(「10分待ち」と書かれていたが、かなりの量の列だった。もっと待っただろう。今日はシルバーデーとやらで、65歳以上は無料らしいのだ。)
●芸大卒展
 去年は(確か)見れなかった芸大の卒展を、今年は運良く見ることができた。今年は都美術館のほか、芸大美術館にも足を延ばした。
 会期初日ということもあってか、まだ展示を整えている人たちもいた。
 油画、日本画、建築、デザイン、工芸等多種多様な作品群は目を楽しませる。僕は美術学部ではなかったが、なにか懐かしいものを感じた。
 都美術館では学部生、芸大美術館では修士、博士課程の卒業作品、修了作品を展示していた。大学美術館では何点かの作品に「野村賞受賞作品」の紙が貼られていた。なんだ、野村賞って・・・。
 私見だが、「今後の商売に繋がる」率が一番高いのは工芸・・・って気がした。建築、デザインなんかも(化ければ)でかいかも。
●都路華香
 日本画のえらい人みたいである。前期、後期でかなり展示替えがあったようなので、両方行っておけばよかった・・・。
 この人の代表作(らしい)「埴輪」という絵がよかった。(その下絵も横に並べて展示されていた。)
 かなり久しぶりの回顧展らしい。
●柳宗理
 デザインのえらい人みたい。高度成長期あたり、当時の「現代的」デザインの出品が多く、今となっては時代的だが、なんともいえない味わいがある。ものによってはニューヨーク近代美術館に所蔵されているらしい。
 椅子、食器からミシン、レコードプレイヤーなど、結構守備範囲は広いようだ。
●松田権六
 会場は、東京国立近代美術館から400mの距離、らしいのだが倍以上遠く感じる。
 それはともかく、かなり混んでいた。(ほとんどは年配客。)教育者としてもならし、人間国宝で漆芸のえらい人。平山郁夫先生とも交流があったそうだ。
 作品は細やかで美しい。食器など。
●異邦人たちのパリ
 かなり混んでいた。フジタ、ピカソ、シャガールなどの有名どころから、現代美術まで幅広い展示。現代美術は楽しい。空中にあつらえたテーブルに、そのままくっつけちゃって、絶対に「座れない」椅子がいっぱい、とか。
●20世紀美術探検
 2回目なので感想は割愛だが、前回行ったときに(敢えて言えば)無機質な「音楽」を奏でていた「音楽」という作品(前のブログの感想に詳細を記載)、今日は「調整中」とのことで装置が動かず、音楽を奏でていなかった。この作品の「意味」がなくなってしまうので大変残念であった。
 ・・・東京国立博物館や、(今日は行かなかったけど)国立科学博物館は、特別展は見ても常設展を見ることはほとんどないのだが、国立西洋美術館(今日は行ってないです)と東京国立近代美術館はなぜか常設展まで見てしまう。国立近代美術館は、行く度になにかしら小特集(ちっちゃな特別展示)があって、今日は版画や外国人作家の写真が展示されていた。
 国立新美術館の「20世紀美術探検」では、スタッフによる解説ツアーが行われているそうである。会期中5,6回以上は予定されていたかな。すべて平日の午後であった。今日はあいにくその日に当たらなかったのでダメだったが・・・。すごい素人的な意見だけど、現代美術は解説があると理解が深まる・・・というか安心感があるので、チャンスがあれば参加したい。
 10も展覧会(常設展はカウントせず)を見ると足が棒になります・・・。