muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

アーティスト・ファイル2008 ほか8つの美術館、博物館

大きいです

 都内各地を廻り、いろいろ展覧会を見てきた。以下、見てきた順。なお今日はすべて1人で行動した。
(1)ウルビーノのヴィーナス 古代からルネサンス、美の女神の系譜(国立西洋美術館)
(2)ヨーロッパ絵画名作展〜ロココからコローとバルビゾン派の画家たち〜 (大丸ミュージアム東京)
(3)〈三越美術部100年〉パリ・三越エトワール帰国記念 上村 淳之 展(日本橋三越本店)
(4)企画展「三井家のおひなさま」特別展示「丸平文庫蔵 京(みやこ)の人形遊び」(三井記念美術館)
(5)コレクションの新地平−20世紀美術の息吹(ブリヂストン美術館)
(6) 2008年NHK大河ドラマ特別展・江戸東京博物館開館15周年記念 天璋院篤姫展(江戸東京博物館)
(7)家康・吉宗・家達〜転換期の徳川家〜(同上)
(8)企画展「川瀬巴水展」東京風景版画(同上)
(9)アーティスト・ファイル 2008―現代の作家たち(国立新美術館)
(10)ロートレック展 パリ、美しき時代を生きて(サントリー美術館)
 初めて見たものに限って感想を記します。
●ウルビーノのヴィーナス
 ウフィツィ美術館の至宝である。ほかにもヴィーナスを描いた絵画や彫刻が多数展示されていたが、やはりこれが素晴らしい。(ほかの出品作と比べても。)最初で最後の国外出品とか。いいものを見させていただきました。
●ロココからコローとバルビゾン派の画家たち
 山寺 後藤美術館のコレクション。最初の方は全然知らない画家の作品が続いてちょっと「えー」って感じだった。出品作1点1点に作家のプロフィールと絵の解説があるが、読むのもしんどい。
 そのうち、コローやミレー、クールベなど「知っている」画家の作品が出てきてよかった。ミレーの描いた肖像画は収穫だった。クールベの波の絵もあった。(いろんなところで見かける。)
●上村淳之
 なんでも「花鳥画を極めた」人らしい。水鳥の絵がいっぱいあった。国立国際美術館所蔵の作品もあったから、ちゃんとした人ではないのか? 京都市芸のえらい人みたい。作品には気品があったと思う。
●コレクションの新地平
 この前のセザンヌ展ではセザンヌがちょっとしかなかったので、今回も常設展に毛の生えたようなものだったらいやだなぁと思ったが、見てみたらちゃんと20世紀美術が多数あってよかった。白髪さんなど知っている名前もあった。
●天璋院篤姫展
 この展覧会を見る前に、映像ホールで、徳川家ゆかりの社寺の映像を見ることができた。芝増上寺と寛永寺を特集していた。
 さて、篤姫展だが、大河ドラマの展覧会なので年配の人で賑わっていた。篤姫所用の雛道具など見事だった。書状もいろいろあった。篤姫と和宮が最初微妙な仲だったが、最後には手を取りあって徳川家を守る・・・みたいな"美談"も書いてあった。
●転換期の徳川家
 篤姫展の姉妹展のようなもの。あまり印象に残らなかった。(すみません。)
●川瀬巴水展
 近代の東京名所版画を残した人。完成品だけでなく、試し刷りなども一緒に展示。微妙に異なる。海外の美術館にも所蔵されているそうだが、いまいちだったかも。
●アーティスト・ファイル 2008
 今日一番楽しみにしていた展覧会。今日の写真は、展示会場外にあった祐成政徳(すけなりまさのり・・・展覧会出品作家の1人)の「Friendship RIVISITED」という作品。聞いたら撮影可だったので撮ってみた。
 さて、21世紀のアートである。国内外から8人の作家が出品している。特にテーマは設けていないらしい。なので出品作も、写真や映像作品、オブジェなど多彩だった。8人のうち4人は僕より若く、1人は同い年である。なんか複雑な気分になってしまった・・・。
 巨大な空間に3つのバルーンを並べ、その前にぽつんと黄色い椅子(座ってはいけない)を置いた作品は、非常に非日常的で印象に残った。不思議な気分になる。とても撮りたかったがダメである。
 真っ暗な空間に「時を刻む」映像を流し続けるエリアは、そこに自分がずっと「存在する」ことで真価が発揮されるような気がした。いつもせかせか作品の前を行ってしまう自分には(ある意味)つらかったかも・・・。
 今日は大宮までの回数券を途中で3枚くらい無くしてしまい、非常に落胆した。