JAM SESSION公演「億万長者婦人故郷ニ帰ル。」

　下北沢「劇」小劇場にて、JAM SESSION.7 「億万長者婦人故郷ニ帰ル。」公演3日目マチネを観てきた。（原作：フリードリッヒ・デュレンマット、構成・演出：西沢栄治）
　不況にあえぐ町に、世界一の億万長者婦人が帰ってくる。彼女は、かつての恋人を殺してくれたら町に100億の金を寄付するという。結局彼は殺されてしまう・・・といったストーリー。
　冒頭からスピード感のある演出で矢継ぎ早に物語が進む。思わず引き込まれてしまう。結末まで丁寧な演出が行き届いた、満足のいく舞台であった。
　でも、この「演出」のされ方（テイスト）、いつかどこかで見た舞台にそっくり・・・というか、調べてみるまで過去の舞台と同じ人が演出しているのではとばかり思っていた。
　その過去の舞台とは、このブログの2006/03/18に記事がある、広田淳一氏作・演出のものであった。で、今回の舞台の西沢さんとの共通点があって、「日本演出者協会主催 若手演出家コンクールにおいて最優秀賞」受賞というところ。若手演出家コンクールというのは、こういった感じの演出に対して評価をするんですね・・・。（別にそれがいけないというわけではない。）
　それはともかく、よい演出、舞台だったので後味がよかった。ラスト、ヒロインが叫ぶのは一考の余地あり、だったかも・・・。役者の演技も堅調。小舞台ならではの演技だったと思う。
　公演は20日まで。
●JAM SESSIONのサイト・・・http://www.jam-session.info/