舞台 : 美しいヒポリタ、みんないいひと。
今日はお休みで、下北沢の2つの劇場で昼夜2本舞台を観た。お昼の芝居は、マイミク池田くんがご一緒くださった。(ありがとうございました。)
昼は、小劇場楽園で、世田谷シルク公演「美しいヒポリタ」を拝見。(原作:W.シェイクスピア、脚本・演出・出演:堀川炎)公演2日目のマチネ。
原作があのシェイクスピアの「夏の夜の夢」。この前「ヴェニスの商人」を見たばかりなので、シェイクスピアづいてるなぁ。「夏の夜の夢」も、随分前に村松英子さんのサロン劇場で観たことがある。
物語は、ある会社で作っている携帯アプリの開発現場。女性社員、男性社員の人間模様を、「夏の夜の夢」と絡めながら紡いでいく。
最初、「TVドラマのような演技」が続くので「え?」と思ったが、時折、「夏の夜の夢」の「舞台演技」が入ってくるので、対比がわかりやすく、役者も達者でよかった。
ストーリーはだんだん現実と原作が入り組んでくるので、正直追えなかったが、シェイクスピアと現実劇がうまくクロスしているようだった。練られた脚本なのだろう。
時折入るダンスやBGMの選曲センスも素晴らしかった。ダンスはかわいらしいです。
社長役の俳優さんが、発声がすごくよかった。声優とか、声の仕事もされてるのかなぁ・・・。
脚本・演出の堀川さんも出演されていたが、(そういう役割という面で見れば)意外な配役だったように思う。
劇中で言っている台詞を、映像(スライド)で見せたり、細かい演出もよかった。
「夏の夜の夢」の台詞の具合が、先日の「ヴェニスの商人」とほぼ同じなので驚いた。シェイクスピアの台詞回しってみんなこういう感じなのか・・・? 早口だし・・・。
今日の写真は、劇場(楽園)で撮ったものです。
公演は17日まで。千秋楽まで、頑張ってください!!
夜は、「劇」小劇場で、ガラス玉遊戯vol.2「みんないいひと。」を拝見。(作・演出:大橋秀和)公演2日目のソワレ。
すごくいい舞台だったが、ものすごく「重かった」・・・。日常生活に潜むいやな現実を、これでもかこれでもかと直視させられるような・・・。
物語は、斜陽の印刷屋を舞台に、不倫(妊娠)、早稲田のスーパーフリー事件などを、親兄弟の確執を絡めて描く。
なんか、脚本がどんどんどんどん「負」の方向に進んでいくのである。救いがない方に一直線。きらいではないが、本当にすごかった・・・。たまの暗転には思わずため息をついてしまった。
大橋さんのブログを見ていたら、「前回公演では、(アンケートに)日常生活のいやなことを忘れるために舞台を観来ているのに、生活のいやな面を見させられた、と書かれ、今回は「みんないいひと」です」とあったのだが、登場人物は陰のある人物ばかり・・・。人間の善の部分、悪の部分をまざまざと見せつけられた。
そういえば昼間一緒だった池田くんは、このような舞台が好きだと言ってた。
いいんだけど重たい、重たいんだけどいい、印象深い芝居だった。
公演は18日まで。千秋楽まで頑張ってください!
●世田谷シルク・・・http://www.setagaya-silk.com/
●ガラス玉遊戯・・・http://www.garadama.net/