muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

亜郎落語の世界

開演前のロビーの様子

 桜木町の横浜にぎわい座・野毛(のげ)シャーレ(小ホール)にて、「亜郎落語の世界 古典落語「ねずみ穴」VSミュージカル落語「ベートーベン」」を観てきた。(出演・三遊亭亜郎ほか)
 まずは前座の古今亭駒次(こまじ)さんから。彼の出身大学、玉川大学では音楽が盛んで、入学式の予行練習で賛美歌を歌わされたり、ベートーヴェンの第九の合唱を1000人で練習させられたりするお話。その後古典落語で、人を誉めるのが裏目に出てしまうようなお噺を披露してくれた。
 次に亜郎さんのミュージカル落語「ベートーベン」。キーボードが加わり、冒頭は「運命」から。最初のつかみのときに、僕がくしゃみをこらえて「くっ」とかやってしまったら、「いいんですよ。かたくるしくしないでくしゃみしちゃっても・・・」と亜郎さんがアドリブを入れてくださって大変恐縮してしまった。(ちなみに私の席は最前列中央、いわゆる「かぶりつき」。)
 お噺は多分にフィクションを織り交ぜながら、ベートーヴェンの「不滅の恋人」を巡るストーリー。有名な「エリーゼのために」のエリーゼではないかという「テレーゼ」という女性(この人は実在した人です)を不滅の恋人として進んでいく。
 亜郎さんの歌(ベートーヴェンの曲に詞をつけている)や、キーボードで「月光」「悲愴」「トルコ行進曲」などBGMも多彩だった。
 休憩を挟んで、グレッグ・ロービックさんのバンドネオン(アコーディオン?)漫談。ほのぼのとした感じ。
 トリは再び亜郎さんによる古典落語「ねずみ穴」。最後の最後のオチまでシリアスな展開で、この先どうなるのだろう・・・と真剣に聞き入ってしまった。物語は、兄からたった三文を借り商売を始めた弟が、成功して、しかし家が火事に遭ってしまいどん底にたたき落とされ首をくくる・・・が、結局火事から先は夢だった、「夢は土蔵の疲れ」(「夢(を見るの)は五臓の疲れ」のもじり)というのがオチ。最後までじっくり聞かせてくれた。
 この日は会場にクラシックライブ協会でお世話になっている事務局の人もいらしていて、開演前に仕事の打ち合わせをする。また、昨日東京巡りをご一緒したWaTaNaBeさんと佐治さんも会場で合流され、一緒の席で見ることができた。皆さんお疲れ様でした!
 最後になったが、三遊亭亜郎さんは「赤毛のアン」で重要な脇役、「物売り」をされている方で、今月の赤毛のアンさいたま公演でもご一緒する。私の作曲した「物売りの歌」(三曲)を歌ってくださる。ありがたいことだ。アンの方でもよろしくお願いします。今日はありがとうございました。