muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

ポップアート展(損保ジャパン東郷青児美術館)

看板

 7/21のことになるが、新宿の損保ジャパン東郷青児美術館にて、特別展「ポップアート 1960's→2000's リキテンスタイン、ウォーホルから最新の若手まで」を見てきた。
 企業コレクションによる展覧会ということだが、リキテンスタイン、ウォーホルあたりはいいとしても、一般大衆までは広く知られていない現代作家の作品をコレクションする企業精神はすごいと思う。作品の収集に当たっては誰かブレーンでもいるのだろうか。
 さて展覧会だが、知っている作家は前述のリキテンスタイン、ウォーホル、それにキース・ヘリングくらい。あとはみんな知らなかった・・・。
 キース・ヘリングについては、以前metroさんに、「彼の作品って「イラスト」に近いと思えるんだけど・・・」と尋ねてみたら、キース・ヘリング自身の「ライフスタイル」が一種のアートとして消費されているんだ、と返されたことがある。NYの地下鉄などに「落書き」し、31歳の若さでエイズ死したキース・ヘリング。(発病後、エイズの啓蒙活動もしたそうだ。)そういうものかも。
 ポップアートということもあって、出品作の色調は全体に明るかった。キャンバスに油彩の作品なんて一点もない。アクリルとか、耳慣れない、工業で使うような色の素材で作った作品も多かった。
 印象に残った作品としては、まず「作品」を製作し、それを写真に写して(出品されていたのはその写真の方)、写し終わった本物の作品の方は破棄してしまうという作家のもの。(というか作品を写した写真。)チョコレートで作ったオランピア、紙の切れ端(小さな円形)で作ったセザンヌの静物画などがあった。
 写真に残して、肝心の本物は破棄するなんて、極めて現代的だと思った。作曲家だったら、自作品が出版されたら手稿譜は捨ててしまう、というところだろうか。とても僕にはまねできない・・・。
 この美術館の常設展は、目玉の油絵が3作品。例のゴッホ「ひまわり」と、ゴーギャンの風景画、セザンヌの静物画である。大事に大事に展示されているため、間近には見えないが3点ともいい絵だ。あとは東郷青児の作品と、グラン・モーゼスという人の作品。
●損保ジャパン東郷青児美術館のサイト・・・http://www.sompo-japan.co.jp/museum/