王真紀 第2回博士リサイタル
上野の、東京芸大第6ホールにて、王真紀第2回博士リサイタル「オペラ『清教徒』より ハイライト」を聴いてきた。(指揮・佐藤宏充、演出・三輪えり花、エルヴィーラ・王真紀)
ベッリーニ作曲の、グランドオペラを第6ホールでどのように上演するのか、ちょっと興味があった。結果、舞台装置も照明も(もともとオペラを上演するように設計されていないので)最小限ではあったが、頑張っていた。舞台には白い棒が何本も置かれ、あるときはテラスに、あるときは花を飾る台になったりと、アクセントになっていた。
伴奏は2台ピアノ。あまり重厚な伴奏ではなかったが、2台ピアノをよく活かす、考えられた編曲だった。
王さんは、前半やや硬かったが、後半になるにつれて声も伸びやかになっていった。良い意味で素朴な声だと思う。純粋に声の音色だけで勝負するオペラだけに、いろいろご苦労もあったと思う。
脇を固めた歌手陣も堅調だった。アルトゥーロの宮本さんは、高い声がいっぱい出てくるので本当に大変だったと思う。Hi-D(高いレ)まで出していた。それも2回も。すごい。ベッリーニってこんなことを書くのね・・・。
知ってる曲はエルヴィーラのアリア「あなたの優しい声が」(Qui la voce sua soave)だけだった。まぁ予想されたことだが・・・。あと、どうしても指揮者の方が気になって、何度も見た。特に、レチタティーヴォのときのコミュニケーションの取り方など。(難しいんだよね。)
会場もたくさんの人が来ていた。
王さんの熱演に拍手を送りたい。