muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

「舞台芸術の世界」ほか 6つの美術館、博物館

松岡美術館

 都内を廻りいろいろ美術展を見てきた。以下、見てきた順。
(1)「昭和」写真の1945-1989 第2部「ヒーロー・ヒロインの時代」(東京都写真美術館)
(2)FASHION MAGAZINE マーティン・パー写真展(同上)
(3)世界報道写真展2007(同上)
(4)舞台芸術の世界-ディアギレフのロシアバレエと舞台デザイン
(5)フランス印象派・新印象派展(松岡美術館)
(6)常設展(同上)
(7)国立科学博物館附属 自然教育園
(8)企画展 美術の遊びとこころ 「旅」国宝「一遍聖絵」から参詣図・名所絵、西行・芭蕉の旅まで(三井記念美術館)
(9) [企画展]メルティング・ポイント(東京オペラシティアートギャラリー)
(10)[収蔵品展]024 いのちの宿るところ(同上)
(11)[project N]project N30 田尾創樹(たおそうじゅ)(同上)
 今日は珍しく(?)、全部の展覧会が初めてだったので、すべて感想を記します。
●ヒーロー・ヒロインの時代
 昭和の時代に銀幕を彩った数々の俳優、女優、文化人、タレントのポートレートが並ぶ。美空ひばり、山口百恵、などなど・・・。篠山紀信の撮影もあった。当時の明星と平凡があり、表紙しか見られなかったが、百恵ちゃんがヨーロッパ旅行とか、無性に懐かしい感じがした。
 音楽写真家が撮ったポートレートがあり、マリア・カラス、バーンスタイン、小澤征爾ときら星のごとくだった。
●マーティン・パー
 展示会場入り口がなぜか坂になっていて、その両側に写真が配置されていた。日常生活を切り取ったような一こまが多かった。ちょっと印象が薄かった・・・。
●世界報道写真展2007
 インターナショナルな「報道」写真である。賞が与えられている作品もあった。
 銃殺された人が写っていたり、ヒョウアザラシがペンギンの肉を引きちぎっていたりなど、ショッキングな写真もあった。やはり中東情勢を写した作品が多い。
●舞台芸術の世界
 東京都庭園美術館、前回の特別展も、今回の特別展も会期初日に訪れている。
 1900年代前半に活躍した、ロシア・バレエの衣装や衣装画、舞台装置のデザイン画など。バレエだけにとどまらず、オペラ、演劇も手がけている。展覧会目録を結構詳しく読んだのだが、ストラヴィンスキー、リムスキー=コロサコフ、ムソルグスキー、アーン、デュカス、サティなど音楽家だけでもすごい面子である。
 舞台衣装は古いだけあってくすんでいるが、往時は華やかだったろう。
 美術館2階のホールで映像(音付き)が2種類、1日4回流れ、僕が前から1度は見たい見たいと思っていた「ペトルーシュカ」のバレエ上演版を見ることができた。これについては日を改めて書きたい。ほかは「薔薇の精・牧神の午後」(未見。)
●フランス印象派・新印象派展
 松岡美術館(写真)を訪れるのは初めて。東京都庭園美術館から歩いて行ったのだが、2階も人に道を尋ねたりした。
 印象派の作品に期待したが、知らない作家の作品も多かった。モネが何点かと、ルノワールが2点ほど、あとシスレーが1点あってよかった。モネの作品で「エトルタの波の印象」という絵が、ほかのモネの作品とタッチが全然違っていて明るくてポップ、印象に残った。シニャックも1点あった。
●常設展
 松岡美術館、松岡なんとかという人の集めた、エジプト古代文物、ペルシア陶器、ガンダーラ・古代インド石仏、現代彫刻、とにかくいろいろな(雑多な?)展示である。
 現代彫刻ではヘンリー・ムアの巨大なブロンズ像が何点かあり、よかった。屋外展示したかったようだが、室内展示となっている。(この部屋は、ほかにエミリオ・グレコの彫刻が何点かあった。)
 古いガンダーラ石仏もいいものだ。日本のものとは違って、ちょっと顔が西洋風・・・。
●自然教育園
 東京都庭園美術館から松岡美術館への道すがら、偶然この建物を見つけた。ほとんど「冷やかし」で入ったようなもの。
 建物があるが、そのなかの展示は正直しょぼいです。自然植物の展示など。
 建物の外に道があり、そこから森のようになっていて、いろいろな植物、花などが楽しめるみたいだったが、暑いのと結構疲れていたので森には入らなかった。また今度・・・。
●旅
 日本の古い「旅」をモチーフにした展覧会。絵巻や屏風絵など。国宝もあった。
 江戸時代、「鳥の眼になって」描かれた、俯瞰図の日本名所地図が面白かった。
 南蛮図屏風は金ぴかで華やか、異国情緒あふれていた。
 今回、会場の三井記念美術館へは、東京駅八重洲口から出ている無料巡回バス「メトロリンク」を利用した。八重洲口の改札出てから結構バス停まで歩かされたけど・・・。10分に1本の割合で走っていて、帰りは結構混んでいた。東京駅から三越、地下鉄・JRの駅などを結ぶ。
●メルティング・ポイント
 ジム・ランピー、エルネスト・ネト、渋谷清道の3人のアーティストによる作品展示。(インスタレーション。)
 途中、靴を脱いで作品鑑賞するところがあり、小さな入口から潜って天井を見上げるなど、ちょっと面白かった。
 鑑賞者の目の高さに白い布が張られていて、ところどころ穴が空いていて、そこに人が建てるような作品とか。
●いのちの宿るところ
 いつもは抽象的な作品の多い収蔵品展だが、今回は写実的な、具象絵画が多かった。動物の絵や、海岸を描いたような絵、屏風絵など。こういうのもたまにはいいなぁ。
●田尾創樹
 アーティストは多方面に活躍する人らしい。壁一面に作品が貼られていたが、絵画というよりはイラストに近い感じがした。絵と共に歌詞が記されているものも多かった。パンフレットにもあったが、「へたうま」という言葉が合っていた。
 今日はこのほか損保ジャパンの美術館にも行こうと思えば行けたが、いい加減疲れたので(暑いし)、新宿から湘南新宿ラインで帰った。