muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

読書 : 踏みはずす美術史 (森村泰昌)

踏みはずす美術史

●踏みはずす美術史 私がモナ・リザになったわけ (森村泰昌)
 最近ほとんど本を読んでいないが、その中で読んだ1冊。
 この人の作品は美術館でよく見かけるが、作者の本を読んだのは初めて。難しいことをとてもわかりやすく書いており、1日で一気に読み終わってしまった。(口述筆記かと思ったくらい読みやすい文体。)
 著者自身がモナ・リザに扮した作品の解説や、アンディ・ウォーホルなどポップアートについて書いていたりして、興味深かった。ただ単に「変装」してるのではなく、ちゃんとした裏付けがあってのことだ。
 ピカソの「泣く女」について、一般的な絵画技法の「下手」を積み重ねることによって、不思議なパワー(魅力)が得られているとか、「ゲルニカ」がいまいちとか、新鮮だった。
 美術ファン(特に現代アート)にはお勧めの1冊です。
 今日の写真は、オノレ・ドーミエ版画展から。(本文には関係ありません。)