ゴッホ展、ドガ展 ほか7つの美術館
ここ最近行ってきた展覧会。(8)と(9)は今日(仕事前に)行ってきた。すべて1人で行動。以下、見てきた順。
(1)ウィリアム・モリス−ステンドグラス・テキスタイル・壁紙 デザイン(うらわ美術館)
(2)コレクションより−工芸にみる動植物の意匠(同上)
(3)丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展−オルソン・ハウスの物語−(埼玉県立近代美術館)
(4)明治神宮鎮座90年記念展 横山大観 前期(明治神宮文化館 宝物展示室)
(5)没後120年 ゴッホ展 こうして私はゴッホになった(国立新美術館)
(6)陰影礼讃―国立美術館コレクションによる(同上)
(7)誇り高きデザイン 鍋島(サントリー美術館)
(8)海を渡った人形たち〜青い目の人形が結んだ国際交流〜(横浜人形の家)
(9)ドガ展(横浜美術館)
初めて行ったものに限って感想を記します。
●モリス
モリスの主要な仕事に、ステンドグラスがあり、どんなにかきれいかと期待して行ったら、写真展示。(フィルムの裏側から光を当てて、ステンドグラス風にしてある。)本当にがっかりしてしまった。以前見た「ジョット展」では、本物のステンドグラスを展示してあったのに・・・。
そのほかはいつもの民藝風。「いちごどろぼう」と言う、イチゴをついばむかわいい鳥の壁紙が印象に残った。
家具なども当時のままに再現してあったりした。こういう風だったのね・・・当時のイギリスの中流〜上流家庭の様子かな。
●動植物の意匠
こちらは入場無料。さいたまゆかりの作家などによる工芸品。動植物がモチーフになっている。富本憲吉(?)の大きな絵付け皿があって収穫。あとはまぁまぁ・・・。
●ワイエス展
去年亡くなったアメリカの国民的画家。今回は、水彩作品とその習作群が主となっている。水彩はリアリズムと言うよりは、素描に近い感じ。ぱっと一瞬を切り取ったような感じで、やっぱりワイエスはいいなぁ。
「クリスティーナの世界」の習作がいっぱい展示してあり、僕も知っている作品なので、本物はどこかと期待したら、本物はニューヨーク近代美術館にあり、北浦和などには来ないのであった。
●横山大観
国内の主要美術館からいろいろ借りてきていた。埼玉県立近代美術館からのものもあった。「生々流転」の習作が見れた。そんなところ。
●ゴッホ
ゴッホ展は、2005年春に東京国立近代美術館で見て、それ以来。あれからもう5年もたつんだなぁ。今回は満を持して国立新美術館での開催と言うことで、期待して足を運んだ。
日曜日の開館直後に入ったが、かなり混んでいた。こりゃぁ会期終了間近はすごいことになるだろうなぁ。
全然知らない画家の作品もあったりして、玉石混淆だが、ゴッホ作品もたくさんあり、収穫。晩年の、うねるような筆致の絵も結構あった。(好きなんだよねぇ。)モネやスーラ、シニャック等、ゴッホ周辺の画家の作品も、並列展示されているので、印象派、ポスト印象派が好きな人にはたまらないと思う。(でもゴーギャンはなかったような・・・。)
「アルルの寝室」の実物大模型があって、興味深かった。絵の方も展示されており、「またかよ」と思ったが、3バージョンあり、今回出品のものの他、オルセー美術館、シカゴ美術館に同じ絵があるそうだ。僕が前回見たのはオルセーのものだったかも。
また訪れたい展覧会。
●青い目の人形
戦前にアメリカから贈られ、数奇な運命をたどった「青い目の人形」。その歴史。実際の人形も展示されている。戦中の、人形を憎む当時の新聞記事が興味深かった。
人形には罪はないよね・・・。
●ドガ
ドガの回顧展は、日本では21年ぶりという。楽しみにしていた展覧会。オルセー美術館、ボストン美術館等、国内外のいろいろな美術館から出品されていた。(オルセーのが多かった。)
初期の、古典風な作風の絵から、油画、素描、彫刻、晩年のパステル画まで幅広くドガを網羅していた。充実している。
やはり白眉は「エトワール」だろう。(オルセー美術館蔵。日本初公開。)僕でも知っているドガの代表作。実物は輝きが違う。見とれてしまった。バレリーナの表情がなんとも言えないねぇ。"光"の表現も。
こちらもまた訪れたい。
今日の写真は、横浜美術館の常設展からマン・レイ。