muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

舞台 : 無頼茫々 (ぶらいぼうぼう) (風琴工房)

muroyan2015-09-15

 下北沢ザ・スズナリにて、風琴工房2015秋公演「無頼茫々」(ぶらいぼうぼう)の舞台を観てきました。(作・演出:詩森ろば)公演4日目の舞台を拝見しました。
 思えば10年以上前(このブログを始める前)に観た、風琴工房の芝居があまりに良すぎて、今回の観劇となった訳です。期待して劇場に足を運びました。そして、期待以上のものを魅せてくれました。
 「時は大正、新聞が戦争への道筋を指し示す、その瞬間の物語」である今作は、大正時代の新聞社を舞台にしています。なのに、現代の「新聞」、そして現代の言論の自由に対しての問題提起が透けて見えてくる、非常に優れた脚本でした。もうね、台詞の端々に至るまで、選り抜かれた言葉で、きらきらしていました。
 加えて、役者陣の演技と所作! 最初から最後までビシッと決まっていて、公演が始まった瞬間から引き込まれてしまい、目が離せませんでした。(観客が)泣くようなシーンでもないのに、「あぁこの人たち、舞台の中で登場人物として、本当に生きているんだなぁ」というのが伝わってきて、ウルウルきてしまいました。演じている方も、さぞ気持ちよかっただろうなぁ・・・。僕が役者だったら、絶対にこのステージの上で生きたかったと思うに違いない、そんな舞台でした。
 登場人物たちのキャラもよく立っていて、個性的な面々でした。
 緩急つけたテンポもよく、2時間を超える上演時間が、あっという間でした。観終わったあとの爽快感が忘れられません。
 いつもは、相当面白い舞台でも、アンケートに名前を書いて、「DM不要です」と書くのですが、今回ばかりは「DM希望します」と書いてしまいました。本当に、舞台劇のお手本、のようなお芝居でした。
 公演は9月20日まで。千秋楽まで、がんばってください!
●風琴工房・・・http://windyharp.org/