西岡龍彦先生退任企画
2019年3月30日、芸大の北千住キャンパスにて、西岡龍彦先生退任企画「コンサート&トークセッション」が行われました。出席(見学)してきました。
西岡先生は、僕が最初に作曲を師事した先生で、芸大時代にも、モーツァルトのアナリーゼ講義などでお世話になりました。
近年は毎年、僕の仕事の成果を持って先生にご挨拶に伺うなど、交流が続いています。
西岡先生は2002年より芸大音楽環境創造科の指導をされ(教授)、この度、定年によりご退官となりました。
さて、退任企画のコンサートでは、芸大音楽環境創造科の学生作品や、西岡先生ご自身の作品が披露されました。先生の作品は、4本のピッコロと5人のパーカッション奏者による「天平乱声」という作品が生演奏(初演)されました。雅楽の響きを意識した作品で、不思議な緊張感にあふれていました。
そして、西岡先生作品でもう1曲、音源による再生(5.1ch、マルチチャンネル音響システム)で、「5分割オーケストラのためのPostlude」を聴くことができました。大編成(4管)オーケストラによる短い作品で、分厚い音響でした。この作品はみなとみらいホールの大ホールで演奏(初演)されましたが、その際は聴衆無しの状態で収録されたそうです。
コンサートの後は、会場を移して「トークセッション」が行われました。西岡先生の同僚の指導陣や、ゆかりの人たちを招いて、笑いありの盛り上がったトークでした。
芸大の「音楽環境創造科」は、僕にとっては未知の世界でしたので、いろいろなお話やエピソードを聞けて、大変興味深かったです。
そして、西岡先生があの「NHKスペシャル」のテーマ音楽などをたくさん作曲されていることを知り、感慨深かったです。当時の番組も(先生の楽曲付きで)再生され、バロック音楽風の作品あり、後期ロマン派を思わせる作品あり、感無量でした。(なお、テレビ番組への音楽作品提供は、西岡龍彦名義ではなく、別の名前を使われています。)
最後は西岡先生に師事した、大勢の学生さんから花束贈呈が行われ、プレゼンターの若い男性が感極まって涙・・・で、僕も思わずもらい泣きしそうになりました。
作曲家、教育者として多大な功績を残された西岡先生、本当におめでとうございました。先生にあいさつをして、帰路につきました。