muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

「悪鬼の如く」 「永遠(とわ)」

本日のSPACE107

 新宿スペース107にて、Z団旗揚げ公演「悪鬼の如く -BENKEI-」(作・演出キタムラトシヒロ)本日のマチネを見た。
 旗揚げ公演というだけあってなかなか力の入った芝居だった。オープニング(といっても本編の前の部分なのだが)に流れてくるのが、オーケストラのチューニングの音というのは、今までありそうでなかった演出だと思う。
 本編は休憩を入れると2時間超という長丁場なのだが、緩急をつけた小気味よいテンポで進んでいくため、それほど退屈感を感じない。
 本公演は、源頼朝の義経討伐をモチーフにした、かなり自由な歴史解釈の芝居なのだが、殺陣ありダンスあり、かなりにぎやかな舞台だった。
 また照明が凝っていた。(かなり派手だった。)
 惜しむらくとしては、やや全体的に役者の演技力がもうちょっとだけあったら・・・と思う点、かなり頻繁にBGMが流れてくるため、少し安っぽいテレビドラマを思い出させてしまう点だったろうか。
 あと、PAを入れていたのだが、107のようなそれほど大きくはない小屋で入れる必然性ってあったのだろうか? 107で芝居は何本も見たことあるけれど、PA入れてたのは今回が初めて。(本多劇場クラスでも入れることは稀だと思うんだけど・・・。)
 公演は11/14(日)まで。団員の皆さん、がんばってください。
 夜はspace早稲田にてHOASHIKIKAKU公演「永遠(とわ)」(原作・岸田理生、構成演出・帆足知子、共同演出・芸術監督・流山児祥)初日の公演を見てきた。
 セットが役者によって自在に動かされる。基本となるのは白い木によるものだ。これが1時間20分の間何度となく形を変えていくのだ。それによって狭い空間の印象ががらりと変わる。
 初日ということで流山児さん以外はかなり硬かった印象を受けた。千秋楽までどんどん調子をよくしていくのではないか。衣装も独創的だったし、ド演歌のBGMで突き進む劇中劇も面白かった。
 ミュージカル張りに途中で歌が何度も出てくるのだが、これは流山児さんのアイデアなのか? 先日の本多劇場での「心中天の網島」を思い出した。
 客入れの音楽はショパン、劇中でもショパンの音楽が頻繁に使われ、JSバッハの作品も用いられていた。
 全体を通して緊張感が持続し、見る者を飽きさせなかったと思う。
 公演は11/16まで。がんばってください。


●Z団ホームページ・・・http://www.zone-world.co.jp/z-dan/
●ほあし企画ホームページ・・・http://www.geocities.jp/hoashikikaku/index.htm