燐光群公演「上演されなかった『三人姉妹』」
新宿の紀伊國屋ホールにて、燐光群公演「上演されなかった『三人姉妹』」二日目の舞台を見てきた。(作・演出 坂手洋二)
けして広いとは言えない紀伊國屋ホールの、前方客席1/3、もしかしたら1/2ほども潰してアクティングスペースが作られている。なんという贅沢な。もちろん通常の舞台スペースも使っている。
チェーホフの「三人姉妹」をモチーフに、テロリストによる劇場占拠(実話が元か?)を絡めて描いている。劇場を占拠するというリアリズムを出すために、客席を潰しているのだ。劇の冒頭も、客電を消さないまま、役者たちのモノローグによって始まる。これがなかなか効果的であった。
しかし、劇全体は難解な感じ・・・。「三人姉妹」を知っていればもっと楽しめたとは思うが、いかんせん知らないので・・・。かなり大幅にいじっているらしく、作者も「参考にした」というとおこがましい、と書いてあった。
ラストは好感もてたが、それまでに至る展開が私には間延びしたものに感じられた。
演技は全体に堅調。実力ある役者が集まっていると思う。
東京公演は17日まで。
●燐光群のサイト・・・http://www.alles.or.jp/~rinkogun/