muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

モネ、日本を祝うなど 4つの展覧会

すごいビルの中にあります

 乃木坂、六本木、渋谷と廻りいろいろ展覧会を見てきた。今日は月曜日で大半の美術館はお休みなのだが、月曜でも開いているところを狙って行ってきた。以下、見てきた順。
(1)大回顧展 モネ 印象派の巨匠、その遺産(国立新美術館)
(2)異邦人たちのパリ(同上)
(3)サントリー美術館 開館記念展I「日本を祝う」(サントリー美術館)
(4)モディリアーニと妻ジャンヌの物語展(Bunkamuraザ・ミュージアム)
●モネ
 日本人に高い人気のモネと言うことで、かなり混んでるかなと思ったら、月曜だったためかそれほどひどくはなかった。絵によっては間近で見られるものも結構あったし。
 世界各地の美術館から集められたモネの集大成って感じ。睡蓮はもちろんのこと、積みわらも、ルーアン大聖堂もあった。それぞれの絵がどこの美術館所蔵かを確かめるだけでも楽しい。埼玉県立近代美術館で見た、モネ10代の作品もあった。(正確には、埼玉県立美術館寄託の作品と言うことだった。)
 上野の国立西洋美術館からも「舟遊び」や「黄色いアイリス」が来ていた。
 日本の地方の美術館からもぽつりぽつりと作品が集まっていた。愛媛や島根、栃木の美術館など。
 外国の美術館からのものでは、オルセー美術館からのものが比較的多かったと思う。あとはスイスの美術館とか、ボストン美術館からも来ていた。
 モネだけではもたなかったのか(借りるの高そうだし)、モネに影響を受けた(そんなに直接的ではないかも知れないが)現代の美術作品も出品されていた。遠目に見て「サム・フランシスかな?」と思った作品がその通りでちょっとうれしかった。リキテンスタインの「ルーアン大聖堂」も面白かった。(3点からなる、丸いドットで描かれたルーアン大聖堂。)
 モネ晩年の作品群も出品されていたのだが、ほとんど抽象画に近いと思った。モネの全部の作品の中から見ると、こういうのって評価されているのだろうか・・・?
 会期初日には500人もの人が列を作ったとか。あまり混まないうちにもう一度(以上)来たいと思った。
●パリ
 この展覧会自体は(多分)2回目なので感想は割愛するが、この展覧会の一環として、国立新美術館ロビーに展示されている金属の造形作品が、動いているところを(偶然)見ることができ、ラッキーだった。一見したところ機関車みたいに見えるのだが、1時間に1回くらいの割合で、2分間動くのだ。文字通り機械的な動きであった。
●日本を祝う
 サントリー美術館自体は1961年からあるのだが、今回新しく東京ミッドタウンに場所を移して再出発。その開館記念展。(今日の写真。)
 いかにも日本的な屏風や焼き物、絵巻物、能装束などの展覧会。国宝もあった。
 サントリー美術館はビルの3階と4階からなる。まずはエレベーターで4階からの順路だ。
 作品保護のためか、館内全体がかなり暗かった。出品作一点一点に説明文が付いているため、読むのも結構大変・・・。最後の方はおざなりになってしまった・・・。
 一点だけ、3階会場の入口ロビー、外光が差し込むエリアに、組紐をモチーフにした現代の、大きな作品があった。(今回の展覧会のテーマに沿ったタイトルがつけられていた。)
 東京ミッドタウン自体が3/30オープンだったと思うので、ビル全体にかなり人出があった。月曜日なのでそれほどひどい混雑ではなかったが・・・。入っているテナントは高級店ばかり・・・。「スーパーマーケット」も出店しているのだが、かなり高そうだった。トマト2個で400円とかあったような気がする・・・。
 サントリー美術館の公式サイトには、「六本木駅直結」と書かれていたので、美術館を出たらすぐに地下鉄なのかと思ったら、六本木駅にそのまま(建物の中から直接)行けると言うだけで、駅改札まではかなり歩かされた。国立新美術館は、乃木坂駅の出口からすぐなのに・・・。
●モディリアーニ
 以前にもこの美術館で「ピカソとモディリアーニの時代」とかいう展覧会を見たと思うのだが(このブログにも記事があるはず・・・追記 2006年10月6日の記事でした)、またまた「モディリアーニ」である。今回はモディリアーニとその妻ジャンヌ(法律上ちゃんと婚姻したのかわからなかった)に焦点を当て、モディリアーニの作品はもちろん、ジャンヌの作品(油絵や素描など)も展示してあった。ジャンヌの作品は日本初公開だそうである。
 ジャンヌ・エビュテルヌという人物は今回初めて知ったのだが、モディリアーニの子供を宿しながら、彼が死んだ晩に投身自殺してしまった女性だそうである。(お腹の子供も死んでしまった。)
 展覧会だが、モディリアーニの油絵(独特の人物画)もあったものの、それらは全体の(ぱっと見)1/5〜1/6ほどで、あとは紙に鉛筆で描いた素描などが多かった。ジャンヌの作品も同様。「個人蔵」の作品が多く、モディリアーニは贋作が多いと聞いているので、本物なのかどうかちょっと気になった・・・。
 モディリアーニの書いた絵はがきや書簡、写真なども展示されていた。
 ジャンヌの作品は、モディリアーニにどこか似ている印象。モディリアーニの手がけなかった(?)静物画などもあった。
 一点、モディリアーニとジャンヌの共作による素描があった。人物をモディリアーニが描き、背景をジャンヌが描いたんだって。
 ジャンヌの作品で、はっきりと「習作」とタイトルが付いているものもあって、なんだかなぁ・・・と思ってしまった。
 4/7に始まったばかりの展覧会なので、かなり空いていた。このあと全国各地を巡回するそうである。
 今日は、Bunkamuraで展覧会を見終わったあと、空き時間ができ、その時間を利用してノートPCで「赤毛のアン」の楽譜書きの仕事ができたのでよかった。しかし、最初にFinale(楽譜のワープロソフト)を起動しようとしたらエラーで起動できず、何回も再起動を繰り返したりして、実際の仕事に取りかかるまでに30分以上費やしてしまった・・・。