muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

「北斎展」そのほか

北斎展の看板

 昨日のことになるが、観劇後、上野に回っていくつかの展覧会を見てきた。(初めて見たものだけ感想を記す。)
●北斎展(東京国立博物館)
 あの有名な「富岳三十六景」も出品されるというので行ってきた。金曜日だったので夜間開館していて、17:00頃入館したのだが、まぁ人の多さのすごいことといったら・・・。絵の近くはびっしりと人垣ができていて、とてもじゃないが絵を間近で見ることはできなかった。
 今回は出品作が多く(北斎の習作時代から最晩年の作品まで幅広く展示)、じっくり見て回ったら二時間くらいかかるんじゃないかというほどの量の多さ。
 やはり見応えは富岳三十六景にあった。僕の場合、幼少時切手マニアだったということもあって、「切手になったことのある絵」はすごく感激するのだ。富岳三十六景は切手になっている作品が多く(国際文通週間の記念切手に多く取り上げられている)、生で見たらかなり心を動かされた。
●仁科芳雄と原子物理学のあけぼの〜(財)仁科記念財団創立五十周年記念・世界物理年記念(国立科学博物館)
 今年(2005)は国連が定める世界物理年ということで、日本の物理学者・仁科芳雄といろいろな物理学者を取り上げた展示。湯川秀樹や朝永振一郎などの資料があった。
 大正や昭和初期の頃の物理学の様子がわかり、興味深かった。日記や卒業論文、いろいろなノート類の展示があったが、難しい数式もあったりして何ともいえない味わい、重みを感じた。
●キアロスクーロ - ルネサンスとバロックの多色木版画〜研究員による展示解説(国立西洋美術館)
 「キアロスクーロ」の展覧会のことはこのブログでも以前に取り上げたのだが、今回は18:00に入館したらちょうど、研究員(男性)の人が作品を解説しながら回ってくれるというので、そのツアーに参加。参加者はだいたい15人くらいいたかな。
 研究員の方が作品をチョイスしながら丁寧に解説をして回ってくれる。所要時間は正味40分くらいだった。ただしその後ツアー参加者からの質疑応答が15分くらいもあった。いい質問もあったけど、くだらないどうでもいい質問もあってそういうのは閉口した。
 解説はたとえば、「この作品の作者と原画作成者は一緒に住んでいたくらい親密な関係でした。しかし、一方の人が作品を持って逃げ出してしまったのです。」など、興味深いものが続いた。非常に好印象。
●東京国立博物館のサイト・・・http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=X00/processId=00
●国立科学博物館のサイト・・・http://www.kahaku.go.jp/
●「仁科芳雄と原子物理学のあけぼの」紹介ページ・・・http://www.kahaku.go.jp/event/2005/nisina/index.html
●国立西洋美術館のサイト・・・http://www.nmwa.go.jp/index-j.html