muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

オルテ企画公演「疑惑のアパート」

花屋さんのようだ

 下北沢の駅前劇場にて、オルテ企画Presents「疑惑のアパート」公演3日目のソワレを観てきた。(作・演出 伊東四朗)
 作・演出が「あの」伊東四朗で、いったいどんな芝居を見せるのだろうと期待しながら会場に入る。ロビーは三谷幸喜やテリー伊藤、朝丘雪路、芳本美代子、三宅裕司などそうそうたる顔ぶれからの花束であふれかえっていた。
 さてお芝居の方だが、町屋にある昭和30年代風のかなり古ぼけたアパートの一室を舞台に繰り広げられるコメディ。キャストには伊東四朗の息子や、あの松金よね子らがいる。
 全体としてほのぼのとした感じの、上質な喜劇である。随所に笑いの要素がちりばめられ、落ち着いた感じでストーリーは進行していく。
 アパートの大家さん、今日から入居する早稲田大生(二浪して入学、在籍9年目)、その母親、映画監督志望の青年とその彼女が、どたばた喜劇を繰り広げる。大家さんが映画プロデューサーに扮したり、早大生が助監督の振りをしたり・・・。
 感想は、素直に観てよかったと感じられるお芝居だった。
 終演後、役者紹介の舞台挨拶とともに伊東四朗も顔を見せ、抽選会が行われた。賞品は出演者のサイン色紙や、テレビ番組「伊東家の食卓」にまつわるグッズ(関連本や料理グッズ)、また、伊東の過去の公演DVDもあって豪華だった。僕は当たらなかったが・・・。
 開演前に伊東自身のアナウンスで、「この芝居は観客に重く問いかけるものなどありません」と言っていて、微苦笑した。この人は根っからの喜劇人なのだろう。
 役者では松金よね子がなんといってもよかった。所作やセリフ回しがこれでもかというくらいびしっと決まるのだ。出番は後半に集中していたのだが、舞台が引き締まるようであった。松金を生で見るのは初めてだったが、舞台の人という感じである。(もちろんテレビでは何度となく見かけているが、テレビは真剣に見ないので・・・。)ほかの役者も好演していた。
 公演は2/1まで。
●オルテ企画のサイト・・・http://www.orute.co.jp/