muroyanの日記

ピアニスト、作曲・編曲家、むろやんのブログ

須藤由希子、動物絵画の100年 ほか7つの美術館、博物館

動物絵画の100年

 昨日今日と、さいたまと都内の7つの美術館、博物館を廻り、いろいろ展覧会を見てきた。以下、見てきた順。
(1)澁澤龍彦(しぶさわたつひこ)-幻想美術館-(埼玉県立近代美術館)
(2)イタリア・ルネサンスの版画(国立西洋美術館)
(3)花〜FLOWER〜(国立科学博物館)
(4)企画展「相模湾の生物 きのう・きょう・あす」(同上)
(5)特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ −天才の実像」(東京国立博物館)
(6)特集陳列「黒田記念館 黒田清輝の作品 I」(同上)
(7)特集陳列「拓本の世界 槐安居中国碑帖コレクション」(同上)
(8)芸大コレクション展「新入生歓迎・春の名品選」(東京芸術大学大学美術館)
(9)第10回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展帰国展 藤森建築と路上観察(東京オペラシティアートギャラリー)
(10)こことそこの間 東京オペラシティコレクションより(同上)
(11)project N 須藤由希子(同上)
(12)動物絵画の100年 1751-1850(府中市美術館)
(13)絵の中の風景-江戸・バルビゾン・ふちゅう(同上・常設展)
(14)牛島憲之記念館「ゆらめく色彩とかたち-昭和20年代までを中心に」(同上)
 初めて行ったものに限り、感想を記します。今日の写真は、府中市美術館のものです。
●澁澤龍彦
 2回目なので詳しい感想は割愛。ワイエスの作品があった。水彩画だが、それほど写実的ではない作品。
●相模湾の生物
 相模湾のいろいろ生物の展示。(標本など。)昭和天皇の御研究所があったそうで、それにもかなりのスペースを割いていた。昭和天皇が使った引き網など。展示が細かすぎて全部を見きれない・・・。
 この展示のある「日本館」はつい先日オープンしたらしい。うっかりしてちゃんと見るのを忘れてしまった。また今度・・・。
●黒田清輝
 切手にもなっている(持ってる)「湖畔」があった。重要文化財だそうで。ガラスケース越しなので、間近には見られないのが残念。
●槐安居中国碑帖コレクション
 東洋館は久しぶりに入った。そしたらカフェができていたり、ミュージアムショップが拡大されていたり、展示も見やすくなっていたりと進化していた。
 拓本は展示室8での展示。拓本は写し取った年代が古いほど価値が高まるそうである。小特集ということで全然混んでなかったが、この博物館でやった「書の至宝展」にも出品できそうなものばかりであった。(「書の至宝展」はすごい混んでた。)
●春の名品選
 古い絵巻物や高橋由一などの近代洋画など。こぢんまりとした展示であった。
●藤森建築と路上観察
 「黒川紀章展」とは違って、こちらはなんというか、「安らぎ」がある。展示品も、写真パネル以外は手で触れることが可能。壁の素材など手で感触を確かめられた。
 途中、靴を脱いで見学するエリアがあり、畳のような快い匂いの立ちこめるフロアにしつらえた茶室などに入って楽しむ。(中では映像が流されている。)
 「路上観察」も興味深かった。ほかの作家たちとの「発見」によるコラボレーション。
●こことそこの間
 知っている作家は大竹伸朗くらい。具象絵画が多かった。描かれている内容と表題とがかけ離れている(?)作品が多く、作者の意図が知りたかった。(いっそのこと「作品」とか「無題」などの表題の方が理解しやすい印象・・・。)
●須藤由希子
 project Nは若手作家を応援するプロジェクト。須藤さんは僕よりも若く、1978年生まれ。多摩美卒。この展覧会では、2003年から今年の作品まで展示されていた。
 モノクロームのような、白地に黒で描かれた絵が個性的であった。鉛筆画や油彩もある。油絵は最近始められたそうだ。
 須藤さんのサイトURLを最後に記しておきますので、アクセスしてみてください。
●動物絵画の100年
 円山応挙の子犬の絵「時雨狗子図」、ただそれだけが見たくて府中市美術館まで行ってきた。応挙の子犬の絵は2点展示されていて、時雨〜ともう1つは屏風絵であった。時雨〜が特に素晴らしく、3回くらい見返してしまった。明らかに子犬に人間の「笑い」の表情を取り入れていて、それがなんともいえずキュート・・・。見ているこっちが微笑んでしまう。
 あとは伊藤若冲、葛飾北斎、司馬江漢などがあった。虎の絵など、なかなか迫力であった。
●絵の中の風景
 常設展だが、動物〜の会期までで展示替え? 府中市美術館に来たのは2回目。前回はだいぶ前で、府中駅からタクシーで行ったものだ。(今は地域バスが出ている。30分に1本だけど。)そのときはマネの「草上の昼食」が来ていて大変驚いたものだ。
 さて、風景画の常設展。知っている作家は梅原龍三郎、古賀春江くらいしかいなかった。「バルビゾン」とあったので、コローでもあるかと期待したら、全然知らない作家ばっかり。(ウジェーヌ・ラヴィエイユ、レオン・リシェ、セザール・ド・コックetc.)バルビゾン派の画家って今では忘れられている人もいっぱいいたのかな。
●牛島憲之
 この人、文化勲章まで受章したえらい人。この人の住居の再現まであった。油絵や絵付けした皿、オブジェ作品まで展示。多分府中ゆかりの作家なのだろう・・・。
●須藤有希子ホームページ・・・http://www012.upp.so-net.ne.jp/mahalo/